みなさまこんにちは。アニメ アイドリッシュセブン担当のnk(エヌケー)です。
次々と冬アニメが最終回を迎えていますが、アニナナは17話までありますので、今しばらくお付き合いいただければと思います。
前回、Japan Idol Music Awards(略称:JIMA)の新人賞獲得を目指し再スタートしたアイドリッシュセブン。
順調に進むのか?はたまた波乱が起きるのか?緊張の14話、解説&考察始めさせていただきます。
Sound Shipはどんな航海だった?
おそらくミューフェスと同規模の音楽特番、Sound Ship。
アイドリッシュセブンとTRIGGERとで明暗が分かれてしまい、うれしさ半分、切なさ半分というような展開でしたね。
数点の解説&考察を加えながら、今回の船旅を振り返ってみたいと思います。
大和がセンターにいた理由
出典:アイドリッシュセブン/3月25日放送/TOKYO MX
アニメでは初めて流れた「GOOD NIGHT AWESOME」。
この曲の始まりは陸ではなく、大和が中央に立ってます。
しかも他のメンバーは白を基調にした衣装なのに、彼だけがカーキ。
なぜなのか、少し分かりにくかったので調べてみました。
お察しの方もいるかと思いますが、「GOOD NIGHT AWESOME」は前回大和が主演を獲得したドラマ「ネメシス」の主題歌。
復讐モノのドラマということもあり、これまでのアイドリッシュセブンの曲に比べてクールな印象を受ける楽曲です。
また、歌のパートもAメロは大和が中心となる構成。
半分大和がセンターのようになっているので、陸もミューフェスより楽な気持ちで臨めたのかもしれません。
反対に大和は相当緊張したのか、終了後しきりに歌ってる最中の自分はどうだったか尋ねていましたね。
曲名のGOOD NIGHT AWESOMEですが、”Good Night”はご存知「おやすみなさい」、”Awesome”は「尊敬する人」という意味を持ちます。
ドラマの内容から、Awesomeとは「もう1人の自分」なのではと考察しています。
そうだとすると「もう1人の自分」とは1.復讐心に燃える自分、あるいは2.平和な日常を送っていた自分どちらなのでしょうか。
1の場合は復讐が成功に終わるという、一種のハッピーエンドを暗示したタイトルと解釈できますし、
2ではこれから闇の世界に身を投じる覚悟を示したものだと考えられます。
時折ふざけたように「復讐のためにアイドルになった」と漏らす大和。
「ネメシス」やこの「GOOD NIGHT AWESOME」が大和の心情や今後の比喩だと考えると、ドラマの内容がとても気になるところです。
ただ大和についてはまだあまり多くが明かされていないため、awesomeがどちらを指すのかについて今は判断を差し控えさせていただきます。
TRIGGERの挫折、アイナナの躍進
Sound ShipのストーリーはTRIGGERとアイドリッシュセブンの対比がよく表現されていたと感じます。
立ち止まってしまったTRIGGERと快進撃を見せたアイドリッシュセブン。
ファンに喜んでもらいたい気持ちは同じ2組なのに、なぜ結果が分かれてしまったのでしょうか。
この2グループを比較しつつ、考察してきたいと思います。
事務所の違い
大手の八乙女プロダクションと弱小の小鳥遊芸能事務所はその規模だけでなく、その性質も正反対と言えます。
ストーリー後半、八乙女社長は「人はコントロールするものだ」「私の成功が、私の正しさの証だ」と言い放ちます。
金銭や、時にはその人の精神的な弱点をついて、彼は状況を思うようにしてきました。
反対に小鳥遊社長は「この仕事は人を喜ばせる仕事だ。タレントも、お客さんも、仕事相手も含めてね」と、社長として人を大切にする理念を見せています。
小鳥遊社長のこの姿勢は、紡がアイドリッシュセブンの選択を後押しする要因になったのだと考えられます。
これまでの歩み
デビュー前八乙女社長は天について「九条さんから逸材を預かった」と興奮した様子で楽に話したと言います。
その天が率いるTRIGGERは期待値も相当高く、華々しくデビューしたものと思われます。
対してアイドリッシュセブンは事務所の期待が大きいという点では一緒ですが、地道な路上ライブからスタートしています。
最初はお弁当ものり弁でしたが、おそらくTRIGGERはのり弁が支給されるなんてことはなかったでしょう。
その後の道のりも2組には大きな違いがあります。
社長の期待に確実に応えることでレールを進み続けてきたTRIGGER。
彼らにその実力があったとはいえ、成功は初めから約束されているようなものでした。
アイドリッシュセブンは初ライブの観客は9人であったり、グループ内ユニットのMEZZO“が先にメジャーデビューしてしまったり、イレギュラーばかり。
彼らは道なき道を、いつ成功するかわからないけれど全力で進んできたと言えるかもしれません。
TRIGGERの敗因
出典:アイドリッシュセブン/3月25日放送/TOKYO MX
本番直前、いきなり出演中止を言い渡されたTRIGGERメンバー。
彼ら―とくに天―はファンをとても大切にしていますから、当然抗議をします。
しかし最終的には、「お前たちを再起不能になるまで叩き潰して捨ててもいい」という社長の言葉に三人とも閉口してしまいました。
この一連のやり取りで見えてきたのは、TRIGGERには道を外れるという選択ができない、ということです。
3人と八乙女社長はかなり考え方が違うのは言うまでもありません。
それでもプロダクションの意向に従い続けるのは、ここで逆らってしまえば自分たちは路上で歌うしかなくなると分かっているからでしょう。
八乙女プロダクションは業界大手で、しかも出番の直前でタレントの出演をNGにできてしまうほどの力を持っています。
社長の言葉が実現されても何ら不思議はないと思われます。
そのような目にあった場合、ファンを失望させてしまうという懸念が彼らを立ち止まらせたのではないでしょうか。
ファンを何より大切にする彼らですが、それが故に自分たちの意思を貫けない不自由さが彼らの挫折につながったのだと考えます。
荒波を超えてきたアイナナ
出典:アイドリッシュセブン/3月25日放送/TOKYO MX
TRIGGERファンが大半を占める会場でTRIGGERの代わりに歌う、というのはとてもリスキーな選択でした。
紡の言う通り、大きなブーイングが起こり、メンバーが傷ついてしまう可能性のほうが高かったのです。
決断ができたのはこれまでが逆境の連続だったからでしょう。
また、代役になると決めた際、リーダーの大和は「ファンが落胆した時の空気はミューフェスで体験しているしな」と言いました。
「一度経験したから大丈夫」という意味でもありましたが、ファンの痛みをいやというほど感じたから、少しでも楽しんでもらいたいという心遣いもあったのだと思います。
結果、真摯なパフォーマンスがTRIGGERファンの心を動かし、大いに盛り上がって番組は終了しました。
今後のTRIGGER
決められた道を利用し、登りつめてきたTRIGGERですが、今回はそれがアダとなってしまいました。
これを期に事務所と決別!という男気があってもいいのかもしれませんが、おそらくそれはないでしょう。
TRIGGERの内面を考えるとやはりファンが大切ですから、無為無策に事務所を飛び出すような真似はしないと推測されます。
しかし第4話で天は「あれだけのパワーを観客席から受けてたちどまってなんかいられない」と語りました。
今回、自分たちを待ち望むファンの力、そして悔しいという内側からの力が加わりましたから、このままでは終わらないと思われます。
彼らは今後も道を走り続けることで伝説となり、自分たちの意思を押し通す力をつけていくのではないでしょうか。
アイドリッシュセブン(アニナナ)14話の感想
TRIGGERにとって嵐の航海となったSound Ship。
もう1つ、語らずにはいられないことがありました。
それはブーイングにも負けずに必死に歌い、最後には会場全体を盛り上げてしまう陸を見て「ずいぶんたくましくなったね」と呟いた天です。
これまでプロとしての一面だけを見せてきた天が、初めてお兄ちゃんになったこのシーン、とても感動しました。
「一生懸命でまっすぐで、応援したくなる」アイドリッシュセブン結成時に紡が願ったことです。
それが形になった様子を見て心温まったファンも多いのではないでしょうか。
しかしまた八乙女社長が何か仕掛けてきそうな雰囲気。一波乱起きそうな予感です。
来週もアニナナは放送がありますから、ぜひ一緒に楽しみましょう
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