Amazon Music HDの音質は?Unlimitedや他サービスとの差をサンプル音源付きで解説

Amazon Music HD 音質比較 音楽
(C)1996-2020, Amazon.com, Inc. or its affiliates
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Amazon Music HDでは、「CD音質」や「ハイレゾ音源」の高音質なストリーミング再生を楽しむことができるサービスとなっていますが、果たして本当に音質がいいのか、ほかのサービスと比べても音質がいいのかは疑問です。

Amazonには、Amazon Music Unlimitedもありますし、Amazonプライム会員だと無料で使えるAmazon Music Primeも存在しています。

はっきり言って、Amazon Music HDは安いストリーミングサービスではないため、「音質」に差を見いだせなければムダだと言えるでしょう。

果たしてAmazon Music HDには、契約するだけの価値ある音質があるのか、サンプル音源を交えて解説します。

記載の情報は、2021年4月14日時点の情報です。最新の情報は、Amazon Music HD公式サイトをご確認ください。
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使われているコーデック

コーデックというのは、元の音源を圧縮してストリーミングサービスで使うための「音声形式」とでも思っておいてください。

MP3・AAC・WAVE・FLAC・AIFFなど、多数の形式があります。

中でも「MP3」や「AAC」あたりは、スマホでもよく使われるため、有名なのではないでしょうか。

Amazon Musicを始めとする音楽ストリーミングサービスでも、各社採用している形式が異なるため、音質にも若干の差が出てくる部分にもなっています。


音楽ストリーミングサービスの比較

音楽ストリーミングサービスでは、使っている「コーデック」も異なりますが、どれくらいの「ビットレート」で配信しているかも異なるため、音質に差が出てきます。

音質を「最高」の状態にして各サービスを利用した場合、次のような配信がなされます。

音楽ストリーミングサービス比較表
Amazon Music HD Amazon Music Unlimited Apple Music LINE MUSIC
コーデック FLAC Opus AAC AAC
ビットレート 平均3,730kbps(Ultra HD)
平均850kbps(HD/CD音質)
320kbps 256kbps 320kbps
以下画像ではビットレート表記が「最大」となっていますが誤りで、「平均」が正しい表記です。
Amazonに問い合わせ確認を取りましたが、「最大」ビットレートは非公開になっています。
これは、FLACで圧縮する際に「曲によってビットレートが変化する」からです。

はっきり言って、スペック面だけでもAmazon Music HDの圧勝です。

Amazon Music HD 音質比較

(C)1996-2020, Amazon.com, Inc. or its affiliates


引用:Amazon.co.jp: Amazon Music HDとは: デジタルミュージック

もちろん、Amazon Music HDに加入していても、HD未対応楽曲もあれば、通信速度が遅い場合や通信量を節約したい場合に音質を下げられる(自動・手動の切り替え可)ため、常に「FLACの平均850kbps以上」で聴けるわけではありません

HD未対応楽曲や通信量の節約時などは、Amazon Music Unlimitedと同じ音質まで下がることになります。

Amazon Music HDの音質がどれくらいかサンプル音源でチェック

Amazon Music HDがどれくらい高い音質で配信されているのか、また他社サービスとはどれくらい差があるのか、サンプル音源を使って聴き比べてみましょう。

ご覧いただいているブラウザやスマートフォンのバージョンによっては、再生に対応していないものもあることをご了承ください。

サンプル音源は、「Music-Note.jp」からフリー音源を使わせていただいている「NOISE」という曲です。

16bit 44.1kHzの音源のため、いわゆるCD音質が元音源になっています。

圧縮なし【WAVE 16bit/44.1kHz】

データ量:5.64MB

Amazon Music HD音質【FLAC/HD音質】

データ量:3.85MB

データ量はWAVEよりも小さくなっていますが、可逆圧縮であるFLACは、WAVEと同じ音質を保ちます。

Amazon Music Unlimited音質【Opus 320kbps】

データ量:1.33MB

Opusでは20kHz周辺までの音しか出していないため、20kHz~22.05kHzの聞こえづらい音がカットされています。

Apple Music音質【AAC 256kbps】

データ量:1.02MB

AACでは18kHz周辺までの音しか出していないため、18kHz~22.05kHzの聞こえづらい音がカットされています。

LINE MUSIC音質【AAC 320kbps】

データ量:1.28MB

AACでは18kHz周辺までの音しか出していないため、18kHz~22.05kHzの聞こえづらい音がカットされています。

Amazon Music HDで「HD/Ultra HD」の曲を低音質にするとどうなるのか

Amazon Music HDを使っていても、通信が遅いときやデータ量を節約したいときなど、自動もしくは手動設定にて「あえて低音質」にして視聴することもできます。

高速な通信の場合や、データ量を節約する必要がない場合では、Amazon Music HDを契約しているのであれば「HD」「Ultra HD」で配信されている楽曲は高音質で聴きたいはずですが、音質設定を下げるとどのような音質になるのか実験した結果も掲載しておきます。

【バグ?】「標準音質」設定以下にすると超低音質に劣化する

HD・Ultra HDで配信されている楽曲を「標準音質」もしくは「データ通信節約」設定に変更すると、バグなのか超低音質化します。

音質劣化をわかりやすく表現したサンプルであるため、実際の配信品質を表すものではありません

明らかにこもってしまっているような音で、Amazon Music Unlimitedでの音質(最高音質時)より劣化してしまっているでしょう。

掲載したサンプル音源は、音質の劣化をわかりやすいようにあえて高圧縮状態にしたものですが、これくらい変化して聞こえてきます。

この点については、ウェブプレイヤーでの再生時よりも音質が悪い状態なため、Amazonに調査依頼を出しているところです。

Amazon Music HDを契約しているのならば、あまり「標準音質」や「データ通信節約」に手動で切り替えることはないでしょうが、「自動」の設定になっている場合には「HD/Hi-Res」に設定を固定しておくことをおすすめします。

正直CD音質相手だと大差はない・勝負はハイレゾ音源

はっきり言って、CD音質(16bit/44.1kHz)の曲だと、Amazon Music HDを使っても、ほかのサービスを使っても、大差というほどの差は出てきません。

細かなところで音質は違うのですが、もととなる曲にも左右されがちながら、高いお金を出してまでAmazon Music HDに加入する意味が薄いです。

勝負どころとしては、ハイレゾ音源になってから

用意するものを用意しないと高音質のメリットも享受できませんが、AACやOpusのような非可逆圧縮で運営されているものと、FLACという可逆圧縮で運営されているAmazon Music HDでは雲泥の差になってきます。

ハイレゾ対応の曲も、それなりに増えつつありますので、視聴環境を整えているのであれば、現状Amazon Music HD一択と言えそうです。

\初回30日間無料/

ただ、あまりお安いお値段とも言えないのがネックですので、Amazon Music Unlimitedから始めて「音質に満足できなくなったら」アップグレードするのが正解な気もします。


今後はApple Musicでもハイレゾ対応のプランを日本でも提供し始めるかもしれませんので、Amazon Musicで取り扱いがなくApple Musicにならば取り扱いがある曲はApple Musicでと、サービスの使い分けが必要かもしれません。

音質と配信楽曲にこだわるならば、よほど自分が聞きたい曲が充実していない限り、「LINE MUSICはなし」な気がしますね。

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