ひぐらしのなく頃に業の考察記事は、いつもお楽しみいただけていますでしょうか、ジャム君です。
まだ読んでいないよ、という方がいましたら、ぜひ各話の考察記事にも目を通していただければと思います。
この記事はひぐらし業各話の考察記事とは独立した考察に基づくもので、ひぐらしのなく頃に業に出てくるカケラすべてに言えることなのではないかと、妄想を膨らませています。
- 鷹野三四のような明確な黒幕がいない
- 雛見沢症候群は存在していない
- これまでのひぐらしシリーズの常識が通用しない
以上のようなポイントとともに、これまでのひぐらしシリーズとひぐらしのなく頃に業との違いを考察していきます。
鷹野三四のような黒幕がいない世界
これまでのひぐらしシリーズには、「鷹野三四」という『明確な敵キャラである黒幕』がいましたが、ひぐらしのなく頃に業には、鷹野のような『明確な敵キャラである黒幕がいない』という違いがあるのではないでしょうか。
黒幕がいないので事件は人為的に引き起こされていない
ひぐらしのなく頃に業15話では赤坂を始めに4人が、ひぐらしのなく頃に業14話では大石が、惨劇を引き起こしたとされています。
また、鬼騙し編では圭一が怪しく、綿騙し編では詩音が怪しく見えつつも、真相は闇のまま終わってしまいました。
たしかに、これまでのひぐらしシリーズ同様、惨劇を引き起こす犯人としては存在していますが、鷹野のような黒幕に関しては、これまでのところ姿を見せていません。
もちろん出題編として鬼騙し編から猫騙し編まで語られているのだとすると、鷹野のような「黒幕」のご登場がまだないことに不審な点はないのですが、梨花が犯人を覚えて次のカケラに進むという回答編に一歩進んでいるところを見ると、黒幕が見え隠れすらしていないのは、不自然極まりなく感じてしまいます。
初代のひぐらしのなく頃にだと、鬼隠し編の段階で山狗の影が見え隠れしていましたし、叙述トリックを仕掛けるにしても、伏線はバッチリ仕込まれていました。
山狗かもしれない姿があったのは、容易に確認できるところで、ひぐらし業4話に出てきた、入江診療所前で「改装になる」と言っていた人たちくらいです。
出典:ひぐらしのなく頃に 業/2020年10月22日放送/TOKYO MX
作業員も多数で、明るいうちから作業を行って目立っており、とても山狗の行動とは思えないところです。
山狗ならば、暗くなってから用意周到にさっさと夜逃げのように荷物を運び出し、人目につくことを避けるといった違いがある気がします。
これらを踏まえて考えると、起こってしまった事件のとおり、惨劇を引き起こす犯人は存在しますが、黒幕がおらず人為的に惨劇を引き起こしていない、という違いがあるのではないでしょうか。
雛見沢症候群が存在していない
ひぐらしシリーズと言えば疑心暗鬼や狂気に駆り立てる「雛見沢症候群」ですが、ひぐらしのなく頃に業の世界でも、雛見沢症候群がまん延しているのでしょうか。
たしかに、これまで放送されたひぐらしのなく頃に業のアニメで、疑心暗鬼や凶暴性を持つようになったように見えるキャラもいましたが、果たしてそれが雛見沢症候群が原因だったのかと言われると、疑問が残ります。
雛見沢症候群がなくても惨劇は引き起こせる
まずハッキリとさせておかないといけないのが、雛見沢症候群なんてなくとも惨劇は引き起こせるということです。
たとえば、ひぐらしのなく頃に業15話で、梨花ちゃんに包丁を突き刺していた赤坂。
出典:ひぐらしのなく頃に 業/年1月15日放送/TOKYO MX
これまでであれば雛見沢症候群のL5を発症していると考えられる光景ですが、果たしてこれは雛見沢症候群が原因でしょうか。
単に凶行に駆り立てさせるだけならば、雛見沢症候群などない現実世界でも起こせる現象です。
赤坂に動機がないようにも見えますが、犯行前におもちゃ屋の前で梨花は赤坂に、「綿流しが終わるまでずっと雛見沢にいることはできないか」聞いていました。
5年前に妻の雪絵を助けられた恩もある赤坂は、梨花の要望に応え雛見沢に残ったわけですが、アニメでは直接描かれなかったものの、「雪絵に一人で温泉に行ってもらうよう伝える」ということも言っています。
ということは、おもちゃ屋の前から梨花の家で犯行に及ぶまでの間に、雪絵に電話を入れていると考えられるでしょう。
これが、5年前には命を救ってもらえたのに、電話を入れてみたら、雪絵が命を落とすか一命は取り留めたもののひどい状態になっていたらどう感じるか。
赤坂は、今年は梨花が自分のことだけ予言して守るよう願いをしてきたのに、なぜ雪絵をまた助けてくれなかったのか、怒りを覚えても不思議はありません。
怒りで梨花を刺し、雪絵を失った深い悲しみで精神的におかしくなっていたため、首がかゆいように感じていただけで、逆恨みという単純な動機を持った犯行で惨劇を引き起こしていたとも考えられるわけです。
つまり、これまでのひぐらしシリーズには雛見沢症候群が存在していましたが、ひぐらしのなく頃に業の世界には雛見沢症候群が存在していないという大きな違いがあると言えます。
ひぐらしのなく頃に業はこれまでの常識が通用しないのが最大の違い
あくまでも仮説の一つですが、ひぐらしのなく頃に業はこれまでのひぐらしシリーズの常識が通用しないのが最大の違い、と言えそうです。
黒幕もおらず、雛見沢症候群もない世界という仮説は、文字にしたら平和そうではありますが、実際には特定人物を起点に惨劇が引き起こされやすいわけでもない、より凶悪度の高い世界に思えます。
この説が真実となるのか、これからの展開で大きく真実が異なってくるのか、ひぐらしのなく頃に業の時系列も参考に、これからも考察を続けていきたいですね。
ひぐらしのなく頃に業は1話でリメイク版かと思いきや、いい意味で裏切られた過去がありますので、意外とこれまでのひぐらしシリーズの常識が通用しない世界というのもありなんじゃないかと。
これも、羽入の力の差だったりして。
そんなことに思いを馳せながら、次回ひぐらしのなく頃に業16話がどう転ぶのか、楽しみに待つことにします!
コメント
黒幕がいるにせよ、いないにせよ、
事の発端は5年後にある気がします。
突如、5年前の雛見沢に引き戻された感が強いですが、
梨花が知らないだけで何かきっかけがあったり、
理由があったりすると思います。
羽入の関連品である鬼狩柳桜が欠片だけ残して本体が消えた謎も残っていますし、
個人的に重要なのは5年後の梨花は雛見沢を離れて寮生活を送っていたという事の方です。
女王感染者は雛見沢から離れられず、死亡したりすると48時間後に感染している住民は
状態が悪化して末期状態に陥るというのが鷹野の説でしたが、
雛見沢大災厄が起きなかった欠片の件からも結局は仮説止まりの根も葉もない事でした。
ただ、女王感染者そのものの真意は結局のところ謎です。
鷹野が立てた仮説が起こる事はなくとも、
梨花が生きたまま長時間、雛見沢を離れた場合は不明です。
興宮に行く事はあれども、特別長く居座るわけでもないので興宮と雛見沢を行き来する分には支障がなくとも、
雛見沢から離れた聖ルーチアで、寮生活というそうかえって来れない場合、
雛見沢にどういう変化があるのか、梨花の女王感染の部分はどうなるのかもわかりません。
赤坂などが雛見沢症候群ではない気がするのは同意ですね。
雛見沢症候群にしてはL5になる速度が速すぎますし、
薬物を投与しているにしては狙いがピンポイント過ぎます。
ただ、鬼騙しのレナは梨花を狙わなかったり、オヤシロさまの祟りと言ったりと
レナが感染したという意外性を除けば鬼騙しに限れば普通のL5感染者に思えます。
雛見沢症候群とそれに似た別の病の両方が存在している可能性もあると思います。
発症者の口から寄生虫やウジ虫と言う単語が出てきているのが妙に引っかかってます。
聖ルチーアと言えば、別のカケラで詩音が通っていた全寮制の女子校ですね。
目明し編では「幽閉」されていた、という話でしたが、梨花が女王感染者で長く雛見沢を離れるのはNG(たまに興宮に出ている程度はOK?)という鷹野の仮説が真実だとすると、5年後とはいえ聖ルチーアに梨花がいられるわけがありませんね。
そもそも5年後と言わず数年後には、いくら雛見沢の分校と言えども卒業旅行はあるでしょうし、生きたまま卒業旅行で留守にした最中に、雛見沢に異変が起こってしまっても不思議がないような気がします。
聖ルチーアに行く以前に、女王感染者として雛見沢になにか影響を及ぼすならば、地雷を一つ踏み抜いて進まないといけないでしょうね。
女王感染者として「あえて休む」という手段もとれるでしょうが、そうすると全寮制の聖ルチーアに進学する意味がわからなくなりますし、少なくとも進学していた5年後のカケラでは、鷹野の仮説は間違いだったものかと思います。
ひぐらし業に出てきているカケラでどう影響するのかは、未知数ですけれどもね。