ひぐらしのなく頃に業17話の考察!黒幕でなくループしていない沙都子【猫騙し編4話】

ひぐらしのなく頃に 業 古手梨花に銃を向けてくる北条沙都子 びっくり箱の中身がぬいぐるみだった ひぐらしのなく頃に 業
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初見で鷹野が黒幕ではなく沙都子が黒幕なのか? 「騙されたぁ!」という気持ちでいっぱいのひぐらしのく頃に業17話 猫し編 其の四

正直、冒頭では鷹野が黒幕ではなく沙都子が黒幕とは書きましたが、実際のところは沙都子は黒幕でもなくループもしていないと思っているジャム君です。

なにせ、ひぐらしシリーズのひぐらし業ですからね。

初見で見た目どおり、すんなりと回答に至れるとは思っていません。

前回は、沙都子が梨花を綿流ししており、なぜか沙都子は梨花が将来雛見沢を離れて聖ルチーア学園にでも行こうと望んでいることを知っている謎がありました。

そして、今回ひぐらしのく頃に業17話の考察ポイントは、以下のとおり。

  • 鷹野は黒幕ではなかったのか
  • 黒幕は沙都子だったのか
  • 沙都子はループしていたのか
  • 残されていたH173はなんだったのか

以上のようなポイントを重点に、ひぐらしのく頃に業17話の考察を進めていきます。

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鷹野ではなく沙都子が黒幕?

鷹野がゲーム盤を降り、びっくり箱の仕掛けを知っている銃を向けてきた沙都子が黒幕最有力候補にのし上がってきたわけですが、本当に鷹野が黒幕ではなく沙都子が黒幕なのでしょうか。

ひぐらしのなく頃に業を考察するにあたり、これまでのひぐらしシリーズを見返したこともありますが、正直なところ沙都子は噛ませ犬に思えてなりません。

鷹野は虎視眈々と準備していた

鷹野は虎視眈々と、山狗を使って準備していたことが伺えます。

番犬に踏み込まれた山狗の小此木が、雲雀ヒバリ13に向かって言っていたことがその証拠です。

大将がゲーム盤を降りたんだ
\俺たちが続けることになんの意味もない/

ひぐらしのなく頃に 業 番犬に踏み込まれた山狗の小此木鉄郎が雲雀13に放った言葉 大将がゲーム盤を降りたんだ。俺たちが続けることになんの意味もない

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

大将、つまり鷹野が「今回の」ゲーム盤を降りたという話なだけで、鷹野が雇い小此木造園を隠れみのにし虎視眈々と準備をしていた山狗がひぐらしのく頃に業の世界にも存在していたということになります。

なぜ虎視眈々と準備をしていたことがわかるかというと、次のような理由が挙げられます。

拳銃を所持していた

東京から来た番犬の2人に対し「東京なまりは目立つ」と拳銃を取り出し応戦しようとした小此木でしたが、番犬の本隊にも踏み込まれ、あえなく降伏するに至りました。

ひぐらしのなく頃に 業 拳銃を取り出した小此木鉄郎が番犬部隊に囲まれる

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

人数差もありますが、ハンドガンとアサルトライフルという圧倒的戦力差もあり、すぐに抵抗するのをやめています。

番犬が持っているのは、M16A1ですかね?

また、雲雀ヒバリ部隊に所属し、うみねこのなく頃に天草十三そっくりさんな雲雀13たちも、拳銃を所持しています。

ひぐらしのなく頃に 業 拳銃を所持している雲雀13 小此木鉄郎に言われて投降する

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

雲雀13たちもまた、山狗のリーダーである小此木に諭され、おとなしく投降してくれました。

説得力ある小此木の言葉と、ふだんからの行いからなのか、小此木の人望あってこそなのでしょうね。

まあ、圧倒的戦力差で、鷹野から渡されている金程度でムダ死にを選ぶ山狗も、そういないと思いますが。

こんなにも不利な形勢ながら、山狗総動員で番犬部隊を囲めばなんとかなると思われるかもしれませんが、小此木はひぐらしのなく頃に解で、鷹野からなぜ番犬と戦わないのか問われたとき、こんなことを言っていました。

山狗はしょせん防諜部隊です。対して番犬はホンマもんの戦闘部隊ですわ。はなから勝ち目なんざありませんよ。

ひぐらしのなく頃に解
配信情報は2021年1月29日現在のものです。最新の配信状況は、各公式サイトをご確認ください。

そうです、山狗総動員で囲んだところで、防諜部隊と戦闘部隊では武器だけでなく隊員の練度もケタ違いのため、番犬が出てきた時点で、山狗にははなから勝ち目なんてないわけです。

ですが、ここで問題となるのは勝ち負けの問題ではなく、山狗が拳銃を所持していた事実にほかなりません。

昭和58年6月の日本を舞台としているのが、ひぐらしのく頃に業ですので、通常一般人が拳銃など所持しているわけがありません。

拳銃を所持していたということは、鷹野に雇われた山狗が虎視眈々と準備をしていた事実が浮かび上がることになります。

緊急マニュアル第34号の執行

小此木が番犬に逮捕される理由となったわけですが、小此木がその容疑を問うと、番犬の隊員はしっかりと答えてくれました。

そのあたりは、警察の逮捕状だったり、緊急逮捕の理由だったり、義務的に答えているのかもしれませんね。

いずれにせよその理由が、鷹野が虎視眈々と山狗を使ってよからぬことを企んでいた事実を浮き彫りにします。

緊急マニュアル第34号の恣意的な執行
\及びクーデターの画策/

ひぐらしのなく頃に 業 小此木鉄郎の逮捕理由 緊急マニュアル第34号の恣意的な執行及びクーデターの画策

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

緊急マニュアル第34号というのは、「女王感染者が死亡したあとに予見される集団発生に備えて、村人を殺処分する」というものです。

ひぐらしのく頃に業においても条件が変わっていないのだとすると、梨花が女王感染者ですので、梨花が死んでしまったときから48時間以内に実行されるべき計画が、緊急マニュアル第34号というわけですね。

緊急マニュアル第34号が実行されると、ひぐらしのなく頃に解に出てきたように、ガス災害に見せかけて自衛隊が出動し、村人を殺して回ることになります。

山狗の小此木が、そんな計画を恣意的に実行していた(しようとしていた)罪で番犬に逮捕されたのですから、鷹野から緊急マニュアル第34号の情報が渡されていたのは確定的と言えるでしょう。

恣意的(しいてき)

①論理的に必然性がないさま。
②自分の好みやそのときの思い付きで行動するさま。

引用:広辞苑 第七版

今すぐ緊急マニュアル第34号の正確性を紐解くためには、梨花を殺すのが手っ取り早いですが、その必然性はなく、寿命や事故といったありふれた人間の死が起こった時点で確認できれば十分です。

ただ、梨花がこの後の世界で婿を取り娘を生み、次期女王感染者が用意できたのであれば、梨花を狙う意味はなくなります。

そのときには梨花の娘を標的にすればいいわけで、狙われることになった梨花の娘も、また自分が古手家として婿を取り娘を生むことができれば、永遠と緊急マニュアル第34号が念のためと言っても、発動することはありません。

これらの前提条件となる今の世界の女王感染者が梨花であろうとなかろうと、恣意的に緊急マニュアル第34号を執行しようとしていたようですので、この時点で鷹野が緊急マニュアル第34号の情報漏えい元と考えるべきでしょう。

そうなると、これまでのひぐらしシリーズのように、今回のひぐらし業でも、緊急マニュアル第34号の情報を流しつつ、鷹野が黒幕として山狗を使い、梨花殺害後の村人掃討の指揮を取っていたのかもしれません。

ただひぐらしのなく頃に業は特殊で、綿流しの夜に死体と失踪者が出てすぐにガス災害に見せかけて雛見沢が壊滅させられるわけでなく、目に見えた失踪者がいなかったり、ガス災害に見せかけた掃討作戦が語られていなかったりしています。

どの世界でも、緊急マニュアル第34号の執行未遂で済んでいたのかもしれませんね。

ひぐらしのなく頃に業4話で、圭一が病院に行ったとき「改装中」と言われていたのも、今回と同じようなパターンですし、どの世界線でも番犬部隊の介入で緊急マニュアル第34号の執行自体は阻止できていたと考えると自然です。

雛見沢に山狗・番犬・東京という存在が目に見えてある

山狗・番犬・東京という存在があること自体はひぐらしのく頃にの世界観としておかしな点はないのかもしれませんが、雛見沢にそれらの部隊や組織の存在が目に見えてあることには違和感を覚えます。

これまでのひぐらしシリーズでは、鷹野が山狗を買収したため、雛見沢に小此木を始めとする山狗が存在することになりました。

まあ、その山狗も、鷹野よりさらにお高い給料を出してくれる東京の野村さんに、買収し返されてしまったわけですが。

そして、鷹野と山狗が緊急マニュアル第34号を発動しようと画策したため、最終的にはバレて番犬が出動するわ、東京の上層部は大慌て状態だわ、大変なことになってしまった昭和58年6月を脱出できた成功した世界もあります。

もちろん、緊急マニュアル第34号万一の保険として、山狗に防諜、待機する番犬に万一の戦闘、東京が総合的な指示、といった組織として雛見沢に介入しつつ存在することには問題がないと考えます。

これはあくまでも、緊急マニュアル第34号を発動しなければならなかったときの保険であるため、梨花たちに一番近く接近し監視し続ける山狗でさえ、姿を見せるのは不自然です。

山狗と番犬、番犬と東京などといった、組織間の顔合わせは除きます。

ひぐらしのなく頃に業17話では、山狗と番犬という組織間の顔合わせで荒ごとは収まっていましたが、入江機関を封鎖するために入江診療所を改装中と偽るため、番犬が村人に誤報を流していました。

ひぐらしのなく頃に 業 入江診療所が改装工事中と村人に誤報を流す番犬部隊

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

ここで話を聞いていた老人たちは、改装工事中という話を疑わず、番犬に気づいた様子もありませんでしたが、それはあくまでもひぐらしのく頃に業17話の老人の話。

ひぐらし業4話でも似たようなシーンがあり、圭一が追い返されていましたが、番犬であることに気づくことはできなかったものの、不自然そうな印象を受けつつ引き返していました。

雛見沢に山狗・番犬・東京という存在が確認できるということは、そこに鷹野も一枚噛んでいると見るべきでしょう。

ひぐらしのなく頃に 業 鷹野三四を東京に連れて行く富竹ジロウ

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

鷹野は山狗を手駒に加えていたものの山狗のメンバーではありませんが、富竹が東京に連れて行ったということは、鷹野が虎視眈々と準備をしていたことがバレた結果と考えるべきではないでしょうか。

もし仮に、鷹野が山狗を買収しただけで、緊急マニュアル第34号の情報をリークしたのが東京、もしくは山狗の誰かが鷹野の資料を盗み情報を漏らしただけならば、鷹野が自分の罪だと認め梨花に謝罪することなどなかったはずです。

だって、鷹野が望んで緊急マニュアル第34号を発動させようとしたわけでもなければ、結果として梨花や梨花の友人である圭一たち部活メンバーや村人たちまで殺そうとしたことにはなりませんからね。

黒幕は鷹野でも沙都子でもない

ひぐらしのく頃に業17話で争点になりそうな考察のポイントとして、黒幕最有力候補の鷹野と沙都子は黒幕ではない、と結論づけました。

ここで言う黒幕というのは、し編を含めて、し編からの惨劇を引き起こしてきた「雛見沢症候群発症のトリガー」となる人物を指します。

ということですので、たとえばし編で大石が拳銃やバットを振り回し、村人を殺していた「犯人」というのとはまた別物ということですね。

本当に犯人か、というのも怪しいものですが、たとえばのお話ということで。

鷹野が黒幕ではない理由

鷹野が黒幕ではない理由として挙げられるのが、綿流しの夜に梨花に謝罪し、梨花たちを殺そうとしたことを話していることです。

私はあなたを殺そうとした
あなただけじゃない
あなたの大切な友だちも、みんな
\だから、ごめんなさい/

ひぐらしのなく頃に 業 古手梨花に謝罪する鷹野三四 私はあなたを殺そうとした。あなただけじゃない、あなたの大切な友だちも、みんな。だから、ごめんなさい

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

これは、緊急マニュアル第34号を恣意的に執行しようとしていた、というあくまでも「準備段階での挫折」や「執行前に感づかれた」など、取りやめざるを得なかった状況に立たされたことに起因するのでしょう。

し編の、たまたまこの世界だけ、鷹野が黒幕ではなく「もしかして沙都子か?」なんて展開でもありました。

また、これまでの世界で梨花は雛見沢症候群を発症したいずれかの人物に殺されていましたので、緊急マニュアル第34号を恣意的に発動するために、鷹野もしくは鷹野に雇われた山狗がH173を投与した黒幕っぽくも見えますが、肝心の緊急マニュアル34号が発動されていません

もちろん、後日談として見えないところで発動していた可能性は否定できないのですが、少なくとも見える範囲では発動していませんでしたので、女王感染者の梨花が死亡してから48時間以内に実行されているとは思えず、どの世界においても、鷹野も東京も結局緊急マニュアル第34号を発動しなかった、と考えられます。

東京では、緊急マニュアル第34号など保険の中の保険として、バカみたいだと、信じている派閥が強固なわけでもありませんので、鷹野が暴走しなければ梨花が死んでしまっても、村人全員を処分しなければならない恐ろしい手段を、わざわざ責任を負ってまで実行する人はいなかったのでしょう。

し編最後の世界では梨花に謝罪し、そのほかの世界では緊急マニュアル第34号が発動した気配がないということは、鷹野は黒幕ではなかったという証拠の一つになってくるでしょう。

沙都子が黒幕ではない理由

鷹野が黒幕じゃないなら、ひぐらしのく頃に業17話のラストで銃を向けてきた沙都子が怪しいじゃないか!

そんな気もしますが、ジャム君としては沙都子も黒幕ではないと考えています。

その理由が、前回のひぐらしのなく頃に業16話で、沙都子が雛見沢症候群を発症しているのか、首を引っかいている傷が見受けられるからです。

雛見沢症候群を装った演技という可能性もありますが、演技で梨花を自らの手にかけることまでするものでしょうか。

ひぐらしのなく頃に 業 北条沙都子の首の引っかき傷 雛見沢症候群

©2020竜騎士07/ひぐらしのなく頃に製作委員会


出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月22日放送/TOKYO MX

むしろ、沙都子はもともと雛見沢症候群を患っており、C120を使ってL3に抑えているだけで、1日2回のC120の注射が必要不可欠です。

何らかの理由でC120を製造している入江機関が、沙都子がL5を発症してしまった世界では昭和58年6月12日の時点で、改装工事という名の閉鎖に追い込まれ、C120が手に入らなくなり雛見沢症候群発症に至ってしまった被害者なだけなのではないでしょうか。

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発見されたH173の謎

番犬が回収してきた、すべて廃棄されたはずのH173ですが、廃棄されたはずのものが残っていることのほかにも謎が残されていました。

H173が出回ってしまったら、惨劇が引き起こされてしまいますからね……

一本足りないH173

番犬が回収してきたアタッシュケースの中には、3本のH173が入っていました。

ひぐらしのなく頃に 業 番犬が回収してきたアタッシュケース H173が3本 H173が1本足りない

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

なぜ廃棄されたはずのH173が残っていたのかはひとまずおいておくとして、ケースに入っていたH1733本、ケースに入るよう設計されているのは4本分H173が1本足りません

ということは、番犬が回収するまでの間に、1本のH173が紛失している可能性があります。

その点に入江(監督)がなぜ触れなかったのかを考察すると、何点か思いつくのですが、

  1. もともと3本しか入っていなかった
  2. 犯人の目星がついていたので、この場での言及は避けた
  3. 入江が黒幕で、1本かすめ取っていた
  4. 回収した番犬が入江の前に持ってくる前に1本抜いた

このようなことが考えられますよね。

ただ、「もともと3本しか入っていなかった」というのは考えづらいでしょうか。

3本しかないのであれば、3本用のケースを作ればいいのですし、H173は廃棄されたことからもわかるように、量産して増やしていこうとしたわけでもありません。

捨てようとしたから4本入るケースに入れたのであり、1本は何者かの手に渡ったと考えるのが自然です。

ジャム君としては、アタッシュケースを回収してきた番犬が、入江のところに持ってくる前に、黒幕の指示で1本抜いていると踏んでいます。

もちろん、H173の用途は、意図して惨劇を引き起こすためか、知ってはいけないことを知ってしまった者を殺すためでしょう。

なぜ廃棄されなかったのか

入江は「廃棄されたはず」と言っていましたが、なぜH173は廃棄されていなかったのでしょうか。

答えはシンプルに、東京にとっても相手を脅す・牽制する材料となり得るからと思われます。

つまり、東京が鷹野に指示し、鷹野の証言どおりの場所に隠した山狗がいたと考えるべきです。

なぜそんなことをするかというと、H173という薬は、いわば生物兵器に近い軍事力のあるものであり、東京内部でも派閥争い、東京外部には資金提供や権力の不介入などの強制等、自らの組織に都合のいいよう道理を捻じ曲げられます。

そんなことを防ぐためにも廃棄されることになったわけですが、たとえ1本でも手もとにある、もしくはあるようにハッタリをきかせることがあれば、確実に相手の手もとにH173がないことがわからない相手以外は、言いなりになるしかありません。

ひぐらしのく頃に暇潰し編で、犬飼大臣の孫である犬飼寿樹いぬかいよしき君が誘拐された事件でも、雛見沢ダム計画が白紙に戻されただけで、誘拐してきた山狗はおろか、東京という組織にもなんのお咎めもなかった様子からも、政治的力も感じ取れますね。

単に、鬼ヶ淵死守同盟が隠れみのになっておりバレていなかっただけ、という可能性もありますが、白紙に戻されたあととはいえ、実際に犯人を見た大石や赤坂の証言を完全に無視するとは考えにくいです。

ひぐらしのなく頃に
配信情報は2021年1月29日現在のものです。最新の配信状況は、各公式サイトをご確認ください。

そんな力もあり、かつ恣意的に雛見沢症候群を発症させ、しかもそのレベルもL5という強力な武器となるH173は、番犬の誰かが1本抜き取り真の黒幕に渡している可能性が高そうです。

なぜ沙都子はびっくり箱に気がついた?

トラップ使いの沙都子が、誕生日プレゼントとして渡されそうになった梨花のトラップであるびっくり箱に気づいてしまった一件。

ループしていなければ気づけそうもありませんが、果たして沙都子は世界をループしてきているのでしょうか。

前回までの内容で、ループしている説としていない説を考察した記事もありますので、よろしければ併せて読んでみてくださいね!

沙都子は世界をループしていない

結果から述べてしまうと、沙都子は世界をループしていないと考察します。

その理由が、沙都子はひぐらし業16話で雛見沢症候群のL5を発症してしまったことがある、ということです。

神剣・鬼狩柳桜のことが語られたのが、ひぐらしのく頃に業14話のことでしたので、仮にループしている沙都子が同時期に鬼狩柳桜おにがりのりゅうおうのことを知ったのであれば、前回L5を発症しても、鬼狩柳桜で死ぬ、自ら何らかの方法で死ぬ、もしくは末期症状で自然に死んでやり直すことは可能でしょう。

鬼狩柳桜で死んだ場合には、やり直しが不可能となりますので、少なくともひぐらしのく頃に業17話の世界が16話のあとの世界である限り、前回の沙都子は雛見沢症候群の末期症状が原因か、自ら何らかの方法で命を絶っていることになります。

それに、世界をループしているのであれば、黒幕として世界を悪くし続けるか、梨花を助けるべく世界を良い方向にすべく助ける方針を貫くはずです。

ひぐらしのなく頃に 業 古手梨花に銃を向けてくる北条沙都子 びっくり箱の中身がぬいぐるみだった

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

びっくり箱の中身がぬいぐるみに変えられていたことに腹を立て、銃を向けてくることがあるでしょうか。

たしかに、し編で起こった、最初期の梨花のいたずらを覚えてはいたのでしょう。

ひぐらしのなく頃に 業 古手梨花のトラップ 被害者沙都子

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/2020年10月1日放送/TOKYO MX

その後の沙都子も、ちょくちょく以前の記憶があるような言動をしていることがありましたが、不思議に思うことはありません。

だって、圭一だって「レナと魅音をバットで殴ったこと」を思い出す世界があったくらいですから、自然と思い出す世界があっても、梨花以外が記憶を引き継ぐ世界があっても、完全に不審とまではいかないでしょう。

世界をループしているのであれば、梨花の100年とまではいかなくとも、同じ時間を何度も繰り返し同じような日々を送る羽目になるのですから、楽しく過ごすことは絶対にありません。

むしろ、鉄平が帰ってくるかもしれない世界に巡り合う可能性がある分、梨花だけループしている世界のほうが何倍もマシです。

ひぐらしのく頃に業では1回きりでしたが、連チャンで鉄平が帰ってきてひどい目に遭わされる世界が続いたら、いくら「怒られること」を記憶してうまく立ち回ろうと、虫の居所が悪ければ難癖をつけられ、当たり散らされるのは目に見えています。

そんな世界を、何度もループしたいですか、ということですよ。

よって、ここに出てきている沙都子は、何らかの方法で記憶を引き継いではいるのかもしれませんが、世界をループすることはしていない、ある日突然記憶が湧いて出てきた系沙都子と推測されます。

真の黒幕は富竹ジロウ

ここにきて、鷹野と沙都子を黒幕から除外していくと、黒幕として怪しいのが富竹ジロウ

H173C120、またH173の改良版であるH173-2も作ることができる監督も怪しいことは怪しいですが、一番怪しいのが富竹ジロウであるのは間違いなさそうです。

大切な証人だと鷹野を連れ去った

富竹が真の黒幕だと考察する理由の一つが、大切な証人だと東京に鷹野をすぐに連れて行ってしまうことです。

ひぐらしのなく頃に 業 大切な証人の鷹野三四を東京に連れ去る富竹ジロウ 黒幕が富竹ジロウ

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出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

山狗と連絡を取らせない、感づかせない、処分させないためにも、早めの雛見沢脱出は理想的でもあるのですが、事態があまりにも性急すぎます。

そもそも、なぜ鷹野が富竹に打ち明け、保護してもらう名目で東京に連れて行かれることになったのかが描かれていません。

「綿流しの晩だから、罪を流すためにジロウさんに打ち明けるわ」

なんて乙女チックな展開かもしれませんが、その前に梨花に謝ってから富竹のところに行きましょうよ。

梨花はそのとき、奉納演武で忙しかったのかもしれませんけど……

それに富竹は連絡員なだけで、戦闘に特化した番犬とも違い、武器も持っていなければ特段強いわけでもありません

山狗の平隊員なら、数人を相手にできるほどの筋肉質体型ではありますが、ひぐらしのなく頃に解でふつうに捕まっちゃいましたしね。

鷹野が富竹に打ち明けたのは悪いことではありませんが、富竹だけに付き添ってもらい東京に逃げるのではなく、富竹が敵だった場合に備えて番犬の隊員も連れ逃げるべきだったのではないでしょうか。

番犬の隊員も黒幕側だったら、どうしようもありませんけどね。

H173が足りなかった

先に考察したとおり、H173が入ったアタッシュケースは見つかりましたが、H173が1本足りませんでした。

鷹野の証言で探しに行ったのと回収してきたのは番犬でしたので、入江所長のもとに届く前に1本番犬からH173を渡してもらえば、どの世界においても富竹は容易に雛見沢症候群の発症者を生み出すことが可能です。

ひぐらしのなく頃に 業 番犬が回収してきたアタッシュケース H173が3本 H173が1本足りない

©2020竜騎士07/ひぐらしのなく頃に製作委員会


出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

富竹からの注射、ともなれば、診療所で注射されるのとは違い少々警戒心は入るかもしれませんが、富竹は一応は雛見沢でも名前と顔が知れ渡っている自称カメラマンです。

しかも東京から来ていることも知られていますので、言葉巧みに注射させてもらえば、たちまち相手は雛見沢症候群L5を発症するという寸法です。

「東京で流行のビタミン剤でね、取材のツテでようやく手に入ったんだ」

なんて甘い言葉に誘われ、引っかかったアホが、ひぐらし業17話までに雛見沢症候群を発症してきたのかもしれませんね。

となると、赤坂も引っかかったことになりますが、言葉巧みに誘導できない相手には強引に注射して逃げてもいいです。

誘導するなら、赤坂の場合には強壮剤だと言って奥さんのためにと嘘をついてもいいですし、茜の場合には美容効果があると嘘をついてもいいですし、注射できたら勝ちな連絡員として雛見沢に潜入し、カメラマンと嘘をついている富竹だからこそできる作戦なのかもしれません。

わざわざ雛見沢に戻ってきた

梨花に事後報告という形で雛見沢に戻ってきた富竹ですが、わざわざ雛見沢に戻ってくるのは不自然です。

ひぐらしのなく頃に 業 雛見沢に戻ってきた富竹ジロウ 古手梨花に事後報告

©2020竜騎士07/ひぐらしのなく頃に製作委員会


出典:ひぐらしのなく頃に 業/1月29日放送/TOKYO MX

本来の富竹の役割としては、すでに鷹野を東京に連れ帰った時点で終わっているはずであり、わざわざ梨花に報告する義務はありません。

むしろ、戻ってきたのは、1本足りなかったH173誰かに使うためなのではないかと、疑念を抱かせます。

しかも、その後梨花からの誕生日プレゼントで不審な動きを見せた沙都子が拳銃を所持していたことから、誰かが拳銃を沙都子に渡したと見て間違いないでしょう。

首こそかいていませんでしたが、拳銃は富竹が沙都子に渡しており、H173を投与済み、もしくはC120とすり替えて自ら注射済みなのではないでしょうか。

番犬からH173を渡されたはいいものの、鷹野を東京へ連れて行くことになり使いそびれてしまったため、わざわざ雛見沢に舞い戻ってきたと考えると、筋はとおりそうです。

ひぐらしのなく頃に業17話の感想

長く思えたし編も、ひぐらしのく頃に業17話で終わり、次回からはし編として物語が始まりますね。

し編って、沙都子し編って意味なのか、郷(雛見沢)し編って意味なのか、展開が待ち遠しい!

ひぐらし業17話じゃ、ラストで沙都子が銃を向けてきてはいましたが、梨花は生きたままでしたし、鬼狩柳桜も結局使っていませんしね。

やっぱり気になるのは、黒幕が誰なのかと、ループしている沙都子なのかループしていない沙都子なのか、というところ。

びっくり箱のあたりで、沙都子の記憶はありそうなのですが、ループしているかと言われると、考察したとおりしていない気がしますし。

物語もあともう少し、このまま解決編に向かうのか、ひぐらしのなく頃に業は出題編で、次のひぐらしで回答編となるのか、そのあたりも要注目ですかね!