はじめまして、今期放送夏アニメの「殺戮の天使」考察記事を担当させていただくことになりました神風です!
しかし「
そんな楽しげなザックの笑い(?)に包まれた、1話の考察を早速進めていきましょう。
ちなみに原作ゲームは未プレイなので、新鮮な気持ちでアニメからこの「殺戮の天使」という作品に触れていきたいと思います!
闇を抱えた人々
パターン1. ダニーの場合
B5の住人であり、レイチェルの主治医を名乗るダニーは、幼い頃に母をなくすという暗い過去を抱えていました。
そこから、ダニーは暗い影を落とした青い瞳に執着するようになり、レイチェルの瞳を自分のものにしたいという欲望から、徐々に狂気に満ちた言動をするように…。
出典:殺戮の天使/7月6日放送/TOKYO MX
しかしその一方で、レイチェルを案内した病室に書かれていたこの建物のルールについて書かれた案内文の隣に書いてあった、なぞり書きの文字。
こちらはルール説明の文字列とは異なり、人が走り書きをしたような筆記体とも思える字体になっていましたが、これをレイチェルが読もうとした時、「やめなさい…目にゴミが入る。君は目を大事にしなさい。とても綺麗な目なんだから」と見ることを阻止しています。
母の面影を追っているのであれば、レイチェルの綺麗な青い瞳に暗い影を落とした状態がダニーにとって好ましいように思えるのですが、こうしてレイチェルの目を汚れぬよう庇ったことから、ダニーはどこかで自分の変異を恐れていたのではないでしょうか?
また、ダニーといえば、長い舌と義眼の片目が印象的ですが、この義眼についてダニーはレイチェルに「僕の瞳は、アレキサンドライト」と伝えています。
このアレキサンドライトについて調べてみると、
昼光下で緑、白熱灯下で赤色に見える不思議な石
引用:weblio辞書
とありましたが、ダニーが義眼をつけた際、そこには緑と赤、両方の瞳が現れています。
本来であればアレキサンドライトは光の色によって石の色も変化するハズですが、両方の色が出ていることを加味すると、ダニーの「レイチェルの瞳を見守りたい」という意思と、「その綺麗な瞳を自分のものにしたい」という願望、双方の気持ちの現れを映しているのではないかと思いました。
そして、その長い舌。
出典:殺戮の天使/7月6日放送/TOKYO MX
あの舌を見た時、すぐに思い浮かんだのは「カメレオンみたい」という印象でした。
これは推測ですが、その長い舌や、レイチェルが「わたしの知ってる先生じゃない」といっていることからも、このダニーはカメレオンのようにレイチェルの主治医に化けているだけで、本当の正体は別の人間なのでは…?
パターン2. レイチェルの場合
B5で行われたレイチェルと主治医ダニーとのやりとりで、レイチェルも既に両親を失っていたことが判明しましたが、そんなレイチェルの狂気な闇の部分が垣間見えたのは、B6で命を落とした小鳥に対してとった行動でした。
B6でザックに命を奪われてしまった小鳥。
レイチェルは、一見そんな小鳥を見て「可哀想」と感じ、壊れた体を縫ってあげたように見えました。
しかし、この後でザックが小鳥が横たわっている場所に戻った際、なぜかザックに壊されていなかったもう片方の羽までも縫い付けられ、その代わりに今度は頭を失っています。
ひょっとして、レイチェルは小鳥を純粋に生きていた時の状態に戻してあげたのではなく、あえて片側だけが壊れてしまっていた羽を対になるようにもう片方まで壊し、その両方をもう一度縫い付け、頭を奪っていったのではないでしょうか…。
出典:殺戮の天使/7月6日放送/TOKYO MX
レイチェルは冒頭で、病院でカウンセリングを受けていた理由をこう説明しています。
レイチェル「人が死ぬところ…殺されるところを見たから」
しかし、レイチェルが今回小鳥にとった行動から考えるに、本当の理由はそれだけでなく、その場を見てしまった後、命を落とした人間に対しても、小鳥にしたのと同じように元の状態に戻そうとしてしまったその行動が問題で、カウンセリングを受けることになったのではないか、と推測しました。
もしそうであれば、レイチェルも心理的な面で相当な闇を抱えているように思えますね…。
「プレイフロア」の意味
そんな主人公レイチェルは、生贄となったことから「プレイフロア」へと送られてしまいます。
この「プレイフロア」、初めに聞いた時は各階の住人達にとっての「お遊び場」という意味合いかと思いましたが、EDのタイトルが「Pray」という表記になっていましたね。
出典:殺戮の天使/7月6日放送/TOKYO MX
このPrayは、「遊び」という意味合いのPlayとは異なり、「祈り」という意味を持つ単語であることから、ひょっとしてこの「プレイフロア」って、ここに連れてこられた人間(レイチェル)にとって“生”を祈る場所である、という意味での「プレイフロア」なのでは…?と考えました。
B6にレイチェルがついた時、床に落ちていた新聞の内容などからも、レイチェル以外にもB6に連れてこられた人間はいたようにも思えますし、その人間達も同様にこの「プレイフロア」で“生”を祈っていたのではないかと思われます。
レイチェルが生贄になった理由
最初のシーンで、レイチェルが部屋を出た後の廊下突き当たりの壁にこんな文字がありましたね。
君は一体誰で…何者か。
自身で確かめてみるべきである。
本来の姿か、望む姿か…天使か、生贄か。
己を知れば、門は開かれる。
この壁の文字を読んだ後、自動で会話が行われるタイプライターとの対話時、レイチェルが「早くここから出たい、お父さんとお母さんに会いたい」と言った瞬間にエレベーターの扉が開きます。
そして、乗り込んだエレベーターの中で「最下層の彼女は、
この時、この「生贄と”なりました”」という言い方でピンときたのですが、これはレイチェルのタイプライターから打ち込まれた質問への回答によって、天使となるか、生贄となるかの判断がくだされたのではないでしょうか。
そして、その基準は、壁の文字がヒントとなっているように思います。
「本来の姿か、望む姿か…天使か、生贄か」
出典:殺戮の天使/7月6日放送/TOKYO MX
これは、レイチェルが「本来の姿」、つまり本音を答えていれば天使という判定に、そして嘘を付き「望む姿」を演じているような回答であれば生贄という判断がくだされるというシステムだったのではないでしょうか。
そして、レイチェルは生贄となってしまった…このことから、レイチェルは「望む姿」である為に嘘をついてしまった、つまり本当はレイチェルはお父さんやお母さんには会いたくなかったのでは…?
レイチェルの両親との関係性は、物語の主郭でもありそうですし、今後少しずつ明らかになっていきそうですね。
殺戮の天使(アニメ)1話の感想
今回のアニメ化を知った時、「これは先にゲームをプレイしていた方がより楽しめるだろうか…?」と迷ったのですが、ゲームをプレイしていなかったことで逆に先入観やネタバレなしにストーリーを楽しめるといった面白さがあったように思いました。
と同時に、ゲームを知っている人の「あそこカットされてるんだ」というツイートを見て、「原作であるゲームもやりたい…!」という気持ちにも。(笑)
原作ゲームはパソコン用だと全話無料でスマホ用でも1話が無料で公開中のようです!
アニメが1話からテンポよく緊張感もあり、面白さ、そして伏線になりそうな謎がたくさんあったことからも、アニメとゲーム双方の「殺戮の天使」の魅力が自分の中でぐっと上がったように感じました。
1話の終盤で生贄がレイチェルからザックに移ったので、次回はザックが逃げ惑う側になるのかな…?
そんな第2話も視聴が楽しみで一週間が待ち遠しくて仕方ないです…。
殺戮の天使の記事、最後まで読んで頂きありがとうございました!
また次回の記事でお会いしましょう、神風でした!
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