ニル・アドミラリの天秤(アニメ)3話の考察&感想!カラスとカグツチ

ニル・アドミラリの天秤 ツグミ 累 ニル・アドミラリの天秤

みなさまこんにちは。

ツグミとは違い合唱が心底苦手な、アニメ ニル・アドミラリの天秤担当:nk(エヌケー)です。

前回は帝国図書情報資産管理局(フクロウ)のメンバーが紹介されましたね。

正義感の強い隼人はやと、クールなあきら、中性的な翡翠ひすい、大人の魅力があふれる紫鶴しづる

一筋縄ではいかないようですが、魅力的な人物たちです。

第3話では謎の組織「カグツチ」、そしてこれまた謎に包まれた「カラス」が登場しました。

今回はカラスとカグツチ、そして新たに現れた「鷺澤 累さぎさわ るい」について考察していきたいと思います。

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謎の存在・カラス

第1話の考察で触れた、まれモノによる事件がなぜ増えているのかという問題。

この答えとして推測されているのがこの「カラス」でした。

カラスについてはまだ謎が多く、わかっていることをまとめると以下の通りになります。

1.稀モノを意図的に生み出している存在がいる可能性がある

2.意図的に生み出された可能性のある稀モノは黒いアウラをまとっている

3.黒いアウラの稀モノに関する事件の際には、黒い羽が残されている

残された羽がカラスのものと思われることから、この謎の存在は「カラス」と呼ばれています。

カラスが一体何者で、何のために稀モノを生み出しているのか、組織なのか個人なのか、など一切の詳細は現段階ではわかっていません。

カラスは凶兆か神の使いか?

スズメ目カラス科の鳥のうち、大形でくちばしが大きく、全体に黒色のものをいう。日本ではハシブトガラスとハシボソガラスが全国に普通。全長50~60センチメートルで、羽には光沢がある。田園や人家近くにすみ、雑食性で何でも食べる。古くから、神意を伝える霊鳥とされたが、現在は凶兆を告げる鳥と考えられることが多い。

引用:コトバンク からす【烏・鴉】

この説明からカラスという鳥には「不吉の運び手」、「神の使い」という2つの側面があることがわかります。

神の使いというのは、世界的に存在するイメージのようで、ギリシャ神話では太陽神・アポロンの従者となっています。

日本においても、天照大神あまてらすおおかみから神武天皇じんむてんのうに遣わされた使者だとされています。

明治から昭和初期は大日本帝国憲法下にあり、天皇が現人神あらひとがみとされていました。

現代よりも神道しんとう(日本に古来からある八百万やおよろずの神々を神社にまつる宗教)の影響が強かったですので、神の使者としての意味合いを込めてカラスの羽を残したのかもしれません。

仮に神の言葉を伝える者だと考える場合、この謎の存在は何を伝えようとしているのでしょうか。

現段階ではストーリーからの推測が難しい状況にあります。

カラスとは何者なのか

ここから先はカラスが「政治に関して何らかの思想を持った存在である」という仮定の下お話させていただきます。

ただ政治的な思惑を持っていると考える根拠は、第1話で現首相の息子が稀モノに関する事件に巻き込まれた点のみにあるので、現在可能性としてはそう高いものでないとも言っておきます。

その上で、神道的な意味合いとしてカラスを使用したと推察すると、天皇の使者と自称しているとも考えられます。

前述の神武天皇を助けた八咫烏やたがらすは、天照大神の使者、そして、天照大神は天皇家の先祖ともされています。

つまりカラス=天照大神の使い=天皇家の使者と称しているのではないでしょうか。

ストーリーから社会背景が見えないところも多いですので、天皇家という大きなものを持ちだして何を伝えたいのか今はまだ推測できません。

ただ、この説を推し進めて推測すると、カラスとは、天皇を大義名分に政治的な主張をする人物(集団)なのかもしれません。

火の神を名乗る集団・カグツチ

ニル・アドミラリの天秤 カグツチ
出典:ニル・アドミラリの天秤/4月22日放送/TOKYO MX

こちらも第3話で初めて登場した集団です。

彼らは市民から怪しい本を奪い、その場で燃やすという事件を起こしていました。

ツグミと累のラストのやり取りから、人の命を奪いかねない本(=まれモノ)や、それを悪用している存在(=カラス)を討つために活動する組織であることが読み取れます。

ところで、彼らが名乗る「カグツチ」とはどのような神様なのでしょうか。

解説とともに、彼らがどのような願いを込めて組織をカグツチと名付けたのか考察していきたいと思います。

母の命を絶った神

カグツチとは火之迦具土神ひのかぐつちのかみのことです。

日本の古い神話には、火之夜芸速男神(ひのやぎはやおのかみ)・火之炫毘古神(ひのかがびこのかみ)などの名前で登場することもあります。

カグツチは日本を生み出した、イザナギとイザナミの息子です。

火の神である彼は、炎を身にまとって生まれたために母・イザナミに大やけどを負わせてしまいます。

やけどが原因でイザナミの命が落とされると、それを嘆き悲しんだ父・イザナギによって首を切られてしまう悲しい運命をたどった神様です。

この神話から、稀モノにある程度の神性(この場合祟り神として)を認めた上で、神を討ち滅ぼす者として「カグツチ」の名をいただいたと考えます。

またイザナミはその生涯を閉じたのち、黄泉の国に送られます。

イザナミに会いたいと強く願ったイザナギは、黄泉の国で醜い姿になり果てた妻を見てしまいます。

恥をかかされたとイザナミは夫をこの世とあの世の境まで追いかけ、そこで二人は離縁するのでした。

その際、別れを持ち出した夫に対し「毎日1000人、人間の命を奪いましょう」と話したとされています。

つまり、稀モノを命に終わりをもたらす神(イザナミ)に例え、それをなきものにするという願いを込めて、「カグツチ」と名乗っているのではないでしょうか。

新たなキーパーソン

ニル・アドミラリの天秤 ツグミ 累
出典:ニル・アドミラリの天秤/4月22日放送/TOKYO MX

今回カグツチという新勢力が登場し、その一員・鷺澤 累さぎさわ るい(画像右)にスポットが当たった回でもありました。

累とはどのような人物か振り返り、今後の展開について考えてみたいと思います。

穏やかな医学部生・累

フクロウのメンバーがカフェで食事をしていると、暴漢に襲われている青年に出会います。

「危険な本は我らが燃やし尽くす」と男たちは言うと、買ったばかりの医学書を燃やしてしまいます。

この襲われた青年が鷺澤 累でした。

その後、街でツグミと会うと、穏やかな笑顔で話しかけ、彼女の仕事やまれモノについて熱心に話を聞いていきます。

両親は医師と助産師で、彼らが命を生み出す姿を見て育ったために、彼も医師を志すようになったそうです。

そんな累は実はカグツチのメンバーであることが明かされて第3話は幕を閉じます。

生命が生まれる尊さを知るがゆえ、人の命を左右する稀モノが憎く思えたのでしょう。

出会いは偶然?自作自演?

初登場のシーンで累はカグツチに襲われていました。

その後のツグミとの会話を見る限り、彼は稀モノという言葉を知らず、知識もあまりないように見受けられました。

累はツグミと出会い、そこから自分なりに稀モノについて調べたと話します。

そして、人に影響を与える稀モノに対して「許せない」と嫌悪感を露わにしたのです。

ところで、累がカグツチに襲われていたのは偶然でしょうか?それとも、自作自演なのでしょうか。

偶然であるとするならば、稀モノについて調べていく中で、どうしても許せないという感情が沸き起こり、カグツチに入隊したということになります。

ただ、それでは銀座8丁目のビルでの件が不自然に映ってしまいます。

あの件は、うまくフクロウメンバーを分散させ、かつツグミをあの部屋に誘導していたように見えます。

また、累が隼人をひきつけ、そして真下の部屋でツグミと接触することが重要であったことから、彼が作戦の要であったと言えるでしょう。

累が加入したのが第3話中であったとしたならば、有益な情報をもってきたとはいえ、新人にそんな大役を任せるでしょうか?

この点から考えるに出会いのシーンは自作自演だったのでしょう。

カグツチは稀モノを知らない?

襲われていたのが自作自演だとするならば、カグツチの稀モノに対する知識の偏りが気になるところです。

彼らは「カラス」の存在を知りながらも、稀モノの本質を知らないようにも見えます。

たとえば、燃やされた医学書、あれは洋綴じの本でした。

しかも医学書というのであれば、おそらく活版印刷のものなのでしょう。

稀モノは主に和綴じの肉筆本ですから、あの本には危険性がなかったのです。

また累は「許せないですよ。読んだら命を奪いかねない本の存在も、それを書く人間も」と話していました。

稀モノは偶発的にできたものです。

そうであるにも関わらず、「それを書いてしまった人間」ではなく「それを書く人間」と表現しているのに違和感を覚えます。

カグツチ、および累は、稀モノが作者の直筆の(=書いてしまった)本であること、偶然生まれてしまうものであるという性質を知らないのではないでしょうか。

その一方で、稀モノは「書く」ことができる=意図的に作り出せるものだということ、そしてそれを行っているカラスの存在をフクロウよりもよく知っている可能性があります。

鷺という鳥

前回の人物紹介同様、名前についた鳥から累について考察していきたいと思います。

さぎは様々な種類がありますが、ダイサギなど全身の羽毛が白いものを「シラサギ」と呼ぶこともあります。

白いものの代名詞とも言え、城壁が白い漆喰で塗られた城の中には「白鷺城(しらさぎじょう/はくろじょう)」という別名を持つものもあります。

鷺はしばしばからすと対の存在としてことわざなどに用いられます。

たとえば、城壁が黒い城の別名として「烏城(うじょう/からすじょう)」が使われることもあります。

また、囲碁で勝負することを示すことわざに、「烏鷺うろを戦わす」という言葉が存在します。

もしかしたら、累は稀モノというよりは、カラスと戦う存在として描かれているのかもしれません。

また、(すでに他のキャラクターの名前についていますが)白鳥や鶴ではなく、烏と対になりやすい鷺の鳥が用いられたということは、「カラスと深いかかわりがある」ことを暗示しているのでしょうか。

ニル・アドミラリの天秤(アニメ)3話の感想

今回は新情報満載の30分間でした。

フクロウ、カラス、カグツチというまれモノをめぐる三つ巴の様相が見えてきましたね。

冒頭のナレーションではツグミの「選択の物語」とされた第3話。

彼女は弟に降りかかった惨劇を目の当たりにしながらも、「本そのものや作者の思いに罪はないのだから残すべき」という意思を見せました。

そして「稀モノは危険だし、それを悪用する存在がいるから、内容にかかわらず全て排除する」とするカグツチ(累)と決別する選択をします。

この選択が正しかったのか、またこの思いがどんな展開を手繰り寄せるのか楽しみなところです。

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